ハイドロキノンとは?
前回の記事で、「トレチノイン治療中は肌のバリア機能が低下する」「日光(紫外線)に過敏になる」と書きました。このようにバリア機能が低下している肌のターンオーバー期間にも、シミの原因となるメラニンは生成されます。つまり、トレチノイン治療期間中はシミができやすい肌になっているということです。シミの原因であるメラニンをどうにかしないと、シミだらけの肌になっていまいかねません。そして、シミ対策のために使うのがハイドロキノンです。メラニンはチロシナーゼと呼ばれる酵素が作用することで生成されます。ハイドロキノンは、このチロシナーゼの働きを抑制して、メラニンの生成を防ぎます。この特徴から、ハイドロキノンは、シミ、肌のくすみ・黒ずみの治療に用いられてきました。また、皮膚が向けた後の色素沈着を防ぐ効果もあるため、トレチノイン治療には欠かせない薬です。しかし、トレチノイン同様に、ハイドロキノンも使用に注意が必要です。
ハイドロキノンの副作用
ハイドロキノンを使用すると、赤みや炎症が出る場合があります。これらの症状が発生したとしても、通常は数日で消えますが、症状が続いたり、悪化した場合はすぐに使用を中止しなければなりません。またごく稀に、塗布した箇所が茶色く変色する場合があります。これは長期間使用した場合に、発生する可能性があるそうです。この症状が出ても、当然即使用中止です。ハイドロキノンは酸化しやすく、酸化すると効果を失うため、酸素に触れないように保管しなければなりません。また、光に当たることで、毒性を持つ物質となり、肌を痛める原因となります。ハイドロキノンを使用したら、必ず上から日焼け止め(SPF50以上)を塗りましょう。
まとめ
さて、今回はトレチノイン治療には必須のハイドロキノンについて書きました。
- トレチノイン治療期間中は、シミができやすい肌状態となる
- ハイドロキノンは、シミの原因となるメラニンの生成を抑制する
- 副作用によって、肌を痛める恐れがあるため、注意して使う必要がある
- 保管方法に注意する
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